食べ順ダイエット成功のポイントは野菜ではない!〜食前のホエイと最後の糖質が良い?〜
はい、こんなこと書くと多くのブログから「はぁ?」と言われそうですが、そんなことにも負けずに記事は進んでいきます。
はじめに
近年、血糖の急激なアップダウンが太りやすいということは認識されつつあります。
インスリンの分泌を抑えることが、太りにくさに関係していて、血糖の変動が少ない食事への関心が高まっています。低GI食品など、まさにコレでしょう。
そして糖尿病患者さんの治療で大事なのは食後高血糖をコントロールすることであるとも言われておりまして
(←食後の血糖値が高い方が、血管の病気になりやすいという報告:
http://J Clin Endocrinol Metab. 2006 Mar;91(3):813-9. Epub 2005 Dec 13.)
日本で広く知られているものは糖質制限食と食べ順ダイエットです。
そして日本糖尿病学会なんかも推奨していますが、食べ順ダイエットは別名:ベジ・ファースト(野菜から食べる)とも言われています。
で、今回アメリカから欧米人に食べ順ダイエットをやったところ、ベジ・ファースト(野菜を最初に食べる)ではなくカーボ・ラスト(炭水化物を最後に食べる)の方が、食後高血糖に良かったです、という報告がでました。
http://BMJ Open Diabetes Res Care 2017;5:e000440
研究の内容をざっくりと
前述の論文は2型糖尿病の男女を
- ①炭水化物を先に食べる(オレンジジュース+パン → 鶏肉、サラダの順)
- ②炭水化物を最後に食べる(鶏肉、サラダ → オレンジジュース+パンの順)
- ③サンドウィッチで食べる(鶏肉+サラダ+パンでサンドウィッチを作りそれとオレンジジュースを同時に摂る)
上記3グループで血糖、インスリン、GLP-1、グルカゴンといったものを採血でみていきました。(専門的なので詳しいことは割愛しましね、ここでは)
結果は、
②の炭水化物を最後に食べるグループが一番インスリンの分泌を増やさず、食後の血糖も抑制されいてた!!
ということでした。
カーボ・ラスト(糖質を最後に食べる)の有効性が確定!
今回は欧米の報告ですが、実は食べ順ダイエットに関しては、なんと日本で2つほど報告があります。大阪市立大学と関西電力病院のグループです。なので、食べ順ダイエットの有効性については日本人以外の民族でいうと、今回の論文が初めて?かもしれません。
大阪市立大学の報告は野菜→おかず→主食と食べるだけでなく、咀嚼回数が20回以上にしなければならないということや低GI食品を意識することが求められるので、必ずしも食べ順だけの効果とはいいにくいと思います。
また、関西電力病院のグループは「米→魚」「肉→米」「魚→米」の食べ順でしたが。たしかに食後血糖やインスリンの分泌も抑えられているのですが、肉や魚からたべた人たちでは胃の食物の排泄が遅くなっていて、それが原因ではと言われています。
なので、純粋に食べる順番での効果としては今回の報告がよりもっともらしいと考えます。
余談ですが、ホエイをとることで食後のインスリン分泌は増えるのに食後血糖は下がる糖報告もあり(http://Diabetologia 2014; 57:1807-1811)なんだかよくわかりませんね。
ホエイはプロテインの代表的な成分ですし、筋肉を作るのにはインスリンが必要ですから、間食のプロテインは食後血糖を抑えるし、タンパク質はとれるし、筋肉が育つのに必要なインスリンの分泌も高めてくれるなんですばらしいじゃないか!ってなりますけど、どうなんでしょう。
まぁ、いずれにしても民族関係なく食べ順ダイエットの有効性は確定的でしょう。
大事なのは、
カーボ・ラスト(炭水化物は最後に)
です。
もちろん、野菜から食べて咀嚼回数を稼ぐことも大事だとは思いますけど。
色々考えたくない人はまずは炭水化物を最後に摂ることからはじめてみてはいかがでしょうか。
最後まで読んで下さりありがとうございます。
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