脳外科医もつの日常

30代、中堅?脳神経外科医の日々のつぶやき。医療、プライベート、趣味など気ままに書いていきます。

この検査、本当に必要なの?。病院での不要な検査とは?高価値医療のために、賢い選択を。choosing wiselyについて。

今回は不要な検査についてです。

 

米国発の「不要な検査・治療リストキャンペーン」が世界的広がりを見せています。その背景にあるのはアウトカム(診療の成果)に加え、検査・治療に伴う有害事象やコストを減らすことで、「高価値医療」を実現しようという新しい考え方です。

 

「軽度の頭部外傷で頭部CTを行わない」「眼底や眼圧などの毎年の眼科検診は小児には不要」「経口避妊薬の処方に膣内診は不要」…など。

これらは、2011年に米国内科専門医認定機構(ABIM)財団が始めた「Choosing Wisely(賢い選択を)」というキャンペーンに賛同した米国の各専門学会が、「患者に不利益を与えている可能性があり、考え直すべきもの」として提示した「5つのリスト」(Top Five List)の一部です。

 

HPは下記⬇

 

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www.choosingwisely.org

 

 

こうした動きは米国を中心にカナダ、オーストラリアなどに広まり、学会レベルで数百項目が出されて言います。

 

ついでに、日経メディカル記事も抜粋⬇

高価な医療機器や新薬が続々登場している昨今、欧米では費用やリスクとアウトカムとのバランス、すなわち価値(value)を中心に医療を論じることが研究者のみならず、臨床家の間でも広がってきている。Choosing Wiselyキャンペーンでいう不利益とは、検査・治療の身体的負担、精神的負担、費用負担などで、検査で偽陽性が出た場合の不利益まで含まれる

 

ということなんですよね。

 

例えば、脳動脈瘤は破裂するとクモ膜下出血を引き起こすのですが、たまたま脳ドックで脳動脈瘤が指摘され、まるで頭のなかに時限爆弾がセットされたかのような不安感や、その後うつっぽくなる人もみてきました。 

 

言い換えますと、検査をすることによる利益は、

早期発見による早期治療、大きな手術と受けなくてすむという経済的・身体的負担の軽減というところでしょうが、

逆に

早期発見による、その後の経過観察としての画像検査を含めた経済的負担、病気をもっているという精神的負担などの不利益もあるのです。

 

もちろんレントゲンやCTでは被爆の問題もあります。検査自体に危険性を伴うこともあります。

(ちなみに脳ドックという言葉は日本にしかありません、笑。本当に必要なんですかねえ…)

 

choosing wiselyは日本にも広まりつつある

  • 我が国では国民医療費が40兆円を超えて伸び続けており、医療保険制度の持続性に対する懸念が高まっている。
  • 病院勤務医の不足による医師の長時間労働や過労も問題視されている。
  • 高齢化に伴い今後ますます増加する検査や治療の件数を放置することは、医療サービスの低下や医療ミスの増加につながる可能性。

このような状況に対して医療不信を募らせる患者も少なくないですし、過剰な医療を見直そうという国際的な動きは、日本でも歓迎されるべきですよね。

 

 choosing wiselyのホームページ

例えば、こんな感じで右の検索項目にKEYWORDで「head」と入力すると21個の検索結果が出てきて、学会名と推奨項目が列挙されます。英語なので、ちょっと苦手な方は大変ですけど。

基本的には、「Don’t~(しない)」「should not~(すべきでない)」「~is not necessary(必要でない)」といった否定文で示すことになっています。あくまで過剰医療を対象とした啓発なので。

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我々脳神経外科に関することを抜粋しますと、

  • 成人の頸動脈狭窄は症状がなければ検査する必要がない
  • 重症ではない頭痛で画像検査は不要
  • 単回に失神で、頭部CT・MRIは不要
  • 失神したからといって頸動脈の画像検査をしない
  • 認知症の脳のPET検査は専門家に相談してから
  • 神経学的所見や頭蓋骨骨折の心配がない脳震盪に頭部CT・MRIは不要

ですかね。

他に癌関係では、

  • 大腸がんの内視鏡検査は10年に1回で十分
  • 早期の肺癌で脳転移の画像検査は不要
  • 前立腺癌のスクリーニングで安易にPSA検査をしない
  • PETやCTによるがん検診は控える

など。

 

そもそもなんで医療従事者は患者に対し、過剰な医療行為を行ってしまうのか。

医師の心情としては、

  • 「少しでも不安を取り除きたい」という患者の要望に応えたい
  • 新たに登場した検査や治療方法に期待している
  • 何もしないよりはまし
  • 今までその方法でやってきた
  • 行わなかったことにより罪を問われるのを避けたい
  • 検査を行うほど儲かる

などでしょうか。ギクっとする同業の方、いますよね?

あとは、外来でよくあるパターンとして、患者さんがその検査をしてほしくて来院される場合もあります。そういう患者さんに「その検査は必要ありません」ということを納得してもらうのは時間と労力をすごく必要とする場合があるのです。

本当は必要ではないけれど、写真をとって異常無いことを見せれは患者さんはすぐ納得してくれる」という考え、言い換えれば、外来診療を円滑にするために本来やらなくてもいい検査を行うことも沢山あるのではないでしょうか。診察の前に先に検査に行かされる場合は、そのようなことがあるかもしれません。

 

 

さいごに

choosing wiselyにあるような各学会の提言は、医療従事者が「この患者さんにこの検査・医療行為は必要なのかな?」と自問自答させ、過剰医療を踏みとどまらせるよりどころになるかもしれませんね。

診療は医療従事者と患者の相互の信頼関係が大事です。

より高価値な医療の実現のために、私も日々勉強していきたいと思います。

 

 

最後までお付き合いいただきありがとうございました。

 

 

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医学部生への講義をして思うこと。

 

本日は当直明けからの、学生授業をしてきました。学生講義は結構久々です。

 

自分もそうでしたが、臨床医学の授業というのは寝ている人が多いですね。

 

今はわかりやすい参考書もありますし、国家試験の勉強も予備校のネット講義やその教材を使ってやりますので。

 

1万円以上する「標準◯◯学」みたいな本を買ってる生徒さんもそんなにいないかもしれません。

 

時代が時代ですから、スクリーンに出た講義のスライドを携帯のカメラで撮るヤカラもいます。さすがに患者さんの個人情報に関わる内容もありますので、あまり気持ちよくはありません。

 

 

私が心がけていることは、

  •   絵が多い
  •   文字が少ない
  •   問題形式を取り入れる

ということでしょうか。

 

単純に絵が少なく、活字の羅列ばかりのスライドは見ていて苦痛ですしね。

問題形式にするのは、印象に残るということが一番ですが、出題パターンもわかります。

 

私が学生の頃も授業よりは、試験前の先輩からの過去問を解きながら教科書を使った勉強してましたので、自分の経験からも効果的かと思います。

 

なので、

「ここ、試験に出るよー」

の一言で学生さんもこちらに意識を向けてくれますし、そういうのを小出しすることでなんとか退屈しのぎができればと考えています。

 

そして、

授業時間内に出来るだけ早く終わる

 

これが本当に大事です。予定時間の半分で終わると、後から事務方等にバレた時に困るのでだいたい2割くらい早く終わるようにしてます。

もちろん時限間の休憩もちゃんと確保します。

 

 

そんなところでしょうか。

 

医学部の場合は、

  • 学生さん自体が勉強出来る人、勉強の仕方を知っている人が多い
  • 良い参考書が昔より増えた
  • 授業する側も早く終わりたい(日常業務で多忙)
  • 先輩の遺産(過去問)が大事

といった理由で座学は少し熱心さにかけるところがあるかもしれません。

 

そんなんでいいのか!?という声も聞こえてきそうですが、逆にこちらも彼らのスタイルに合わせ、自分のやり方を変えていくことも重要だと考えます。

 

 

我々にとって、もっとも学ぶ場は現場です。それも責任を負ってから。

 

ですから、患者さんや同業者とトラブルにならないようなコミュニケーション能力や人間性、真心を育てるほうがよっぽど大事です。

 

ゆえに、学生時代の日頃の勉強よりも、アルバイト、恋愛、部活動などばかりになってしまっても私としてはそれでいいと思ったりしてしまうんですよね。

 

自分自身も学生時代はそうでしたから(笑)

 

 

よく、人の痛みがわかるようになったら子育ての大部分は終わり…だなんていう人もいますが、学生さんには患者さんに対して自分の家族のように接するということをよく言います。

 

患者さんや家族の抱える痛み、不安感などの感情を共感できる医療者になってもらいたいものです。

 

言うは易しです。

 

後輩ができたり、「先生」と呼ばれ勘違いして、尊大になってしまう人も沢山見てきました。

 

学生だけでなく、我々専門医も日々気をつけなければなりませんね。

 

 

 

最後まで読んでいただきありがとうございます。

 

 

 

主訴が吐血なのに…脳卒中!?

こんにちは、まさかの一日2回の更新。

 

今回はタイトルに有ります通り、少し症例の話をしたいと思います。

 

 

主訴とは

患者が医師に申し立てる症状のうち主要なものと大体言われています。(紹介状はそうでもないこともあるのですがとりあえずこのまま進めます)

 

救急当直や外来をしていると、

問診票、看護師などスタッフからの申し送り、救急隊からの搬送依頼などで主訴はなにかということが一つ大事になります。病院によっては主訴が何かということから、連絡する専門当直を決めるくらいです。

例えば

意識障害 → 神経当直(脳神経外科神経内科

・胸痛 → 循環器当直(循環器科、心臓血管外科)

などです。

 

 

昔私が勤めていた病院であったことをお話します。

 

60代の男性、家の中で血を吐いて倒れていたところを帰宅した家人が発見し救急要請とうことでした。

 

主訴は吐血 ということでした。

 

内科当直が当直医は研修医と、消化器内科の若手の先生でした。

 

患者が搬送されるなり、点滴、採血などが施され胃カメラをすることになりました。

 

別にこの流れは別にかわったことではありません。

なぜなら、吐血といえば多くの場合が胃潰瘍・十二指腸潰瘍(たまに胃癌)・食道静脈瘤破裂といった上部消化管出血が一般的だからです。

 

そして胃カメラをしたところ、胃潰瘍はありましたが、すでの出血はおさまってきており、特に内視鏡で止血処置さほどかからずに救急の部屋にもどってきました。

 

しかし、患者さんの意識はもどりません。

 

吐血で意識が悪くなるケースとしては

・吐血したものの誤嚥による気道閉塞による窒息

・吐血による失血が多いことによる出血性ショック

が主になるかと思いますが、患者さんの呼吸状態は悪くなく、血圧や脈拍もショック状態を表すものではありませんでした。

 

(ここでようやく)頭部CTを撮影したところ、なんとクモ膜下出血でした。

 

クモ膜下出血とは多くは脳の血管に瘤(コブ)ができてそれが破裂することによって起きる病気です。発症した時点で3人に1人が無くなる怖い病気です。

基本的にクモ膜下出血では出血源が処置されるまでは、再出血を避けるために刺激を避け、血圧が高くなりすぎないように厳格に管理します。

この患者さんでは、胃カメラという相当な刺激が加わっており、再出血しなかったのが不幸中の幸いでした。

 

再出血するとその場で呼吸が止まったり、かなりの確率で重度の後遺症が残ったりしますので、我々としてはなるべく避けたいものです。

 

 

なぜこのようなことが起こったのか。

 

救急での基本は、

・気道は開通しているか

・呼吸状態は問題ないか

・循環(血圧、脈拍など)状態は問題ないか

…という順番に診ていきます。そしてその次に神経診察です。意識障害片麻痺などの有無を診ていくわけです。

今回は気道、呼吸、循環とも問題ない方でした。しかしながら意識障害があったため、胃カメラの前に頭部CT検査を優先したほうが良かったのです。

 

医師は自分の専門領域に思考が傾いてしまうことがあります。今回は当直が吐血の原因として主である消化管出血がまさに専門である消化器内科の先生が当直であったこと、

目の前の「吐血」という状況に引っ張られてしまったことが原因だったかもしれません。

 

命を助けるという点からは大事なのは全身状態です。

腕がちぎれていたって、首に矢が刺さっていたって、全身状態を優先するのが鉄則なのです。(どれも経験済ですが)

 

 

しかし、なぜ脳卒中で吐血するのか?

それはクッシング潰瘍という現象です。頭の病気は体にとってストレスです。脳卒中により消化管潰瘍をおこしそこから出血することがあるのです。おそらくクモ膜下出血発症時の脳のダメージや、そのときに発作(正確には急性症候性発作といいます)を起こして意識が悪くなったのでしょう。

 

 

とにかく、

・目の前の現象にとらわれすぎない

・全身管理の基本を抑える

 

ことが大事です。

意識障害の鑑別としてAIUEOTIPS(アイウエオチップス)という言葉も我々の中では有名ですが。

 

一般的には、アルコール、血糖(低血糖/高血糖)、電解質異常(ナトリウムなど)、薬物、脳卒中、発作、ショック、感染、体温異常が多いでしょうね。

 

 

 

 

主訴で意識障害、脱力、めまい、片麻痺、呂律障害、けいれん…だけでなく大きな交通外傷でも頻繁に呼ばれる我々脳神経外科

 

人を増やすか欧米のように給料を増やすなどしてくれないと、本当に勤務医はこのまま現象し、地方の脳卒中診療・外傷診療は破綻しますね。

(ただ、一旦破綻すればもう少しいい制度ができるかもしれないという気もしますが)

 

 

週4で当直している父親を娘はどう感じるでしょうか。

…いや、たぶんどうも感じてないですね。スーパーの生産者さんの顔写真みて「とうちゃん!」というくらいですから(涙)

 

 

 

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最後まで読んでいただきありがとうございます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ディズニーオンアイスに行ってきました

妻が生協の応募にあたり、昨日は妻と1歳9ヶ月の娘と埼玉スーパーアリーナまでディズニーオンアイスを見に行ってきました。

 

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台風が本州に接近という天気予報を1周間前から見ていたのでずっと心配していましたが、大きなトラブルもなく無事帰ってこれました。

 

昨日の埼玉の天気も雨でしたので車で行きましたが、アリーナの駐車場含め基本的には満車です。コクーンというショッピングモールが近くにあり、そこの駐車場は空いてました。ちなみに私たちは14:00~の開演(開場は13:15)で12時前にコクーンの駐車場に停めて、昼食を食べ、そこから徒歩でアリーナに向かいました。

コクーンからアリーナまでは大体屋根があるし、周囲が大きい建物で囲まれていたので、あまり雨を気にせず会場入りすることができました。途中、さいたま新都心駅を通過しますので、電車でもアクセスも両施設は良いですね!

 

17時過ぎにコクーンの駐車場をでましたけど、駐車場代は1400円と・・・まずまずかなーという値段でした(コクーンで食事をしたので割引されています)

 

12時くらいになると、さすが休日のショッピングモール!

3階のフードコートはまずいっぱいで、ベビーチェアーも無くなっていました。

 

ちなみに食事はこちら。ここだけ待たずに入れそうだったので。

 

unagi-yamaya.co.jp

妻は天ぷら定食、私は鰻きんぴら丼ランチ、あと唐揚げを頼んで4000円くらいだったきがします。

娘のご飯は鰻きんぴら丼のご飯大盛り(+100円)から分けて、あとは妻の定食の白いご飯の一部と天ぷらの衣をはがして分けました。唐揚げも少し食べさせましたけど。

 

お子様ランチのメニューにあまり娘が食べそうなものがなかったので。

 

我々はまだまだ親歴1年9ヶ月ですが、メニューを見ながら、

妻「ステーキいいなー」

私「鰻の塩焼きはここだけなのかー(←あまり娘は食べない)。これにしようかなー」

なんて言いながらも、店員さんが注文をとりにくると反射的に娘が食べそうなものを注文するという…少し親になったのかなぁと思ってしまいました。

上記のお店、美味しかったですし、サービスも良かったです。ベビーチェアーはすでに他のお客さんが使用していたのですが、4人がけの角にしてもらえたので、テーブルを動かせば娘も大丈夫でした。(膝立で食事していましたが、笑)

 

ちなみに、アリーナの中にもかき氷やチュロスなどのフードはありますので、次回からはそっちも考えようと思いました。

 

ショーの内容についてはあまり言及しませんが、とても良かったです。

ジーニーが大量にでてくると聞いていましたけど、噂通りでした。

 

ショーが終わった後、リンクの近くで記念撮影をする人が多く、自分たちもそうしましたが、スタッフの方が快くカメラで撮影してくれるので、これまた印象◎でした。

 

帰りにすこしコクーンを歩きましたが、

家族でミーハーなので、行列のできていたこのお店に並んでしましました。

www.cinnabon-jp.com

 

17時前で一部売り切れるほどの盛況でした。

レギュラーサイズのクラシックのシナモンロールを帰宅後食べましたが、1個880kcalだそうで…。現地でソフトクリームも食べたし、夕飯も普通に食べたので、ちょっとこのカロリーに震えました。

味も震えるくらいの甘さ…いやおいしかったです。

カロリーを知ってから食べると背徳感も相まってよりいっそう美味しく感じるかもしれません。

 

 

 

本日は当直です。今週は週4で当直やってます。ようやく少しとれる夏休みを前に当直のヘビーローテーションになりますが、妻子を今度ディズニーリゾートにつれていくためパパは頑張ります。

 

 

 

 

余談ですが、台風一過で晴天となり、外に出る人も増える今日。

救急で虫刺され(ハチとか)の問い合わせが多いです。

こんなのも書いてますのでご参照ください。

虫刺されを含むアナフィラキシーについてそれなりに書いてあります。

 

 

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 最後までお付き合いいただきありがとうございました。

CT・MRI検査はいくらかかる?

こんにちは。

 

今回はよく外来である画像検査についてです。

 

まず、

  • 検査種類(CTかMRIか)と部位(心臓の場合は値段が高くなる)
  • 造影剤使用の料金
  • 画像診断管理加算料
  • 電子処理加算料
  • コンピューター断層診断料

が基本かかります。

そして、初診or再診料、他院へ画像を持っていく場合は情報提供料(2,500円)がかかります。

 

検査種類(CTかMRIか)と部位(心臓の場合は値段が高くなる)

CTはその機器により値段が違いますが、主に

64列以上のマルチスライスCT・・・10,000万円

16列以上、64列未満マルチスライスCT・・・9,000円

4列以上、16列未満マルチスライスCT・・・7,500円

造影剤を使用した場合は上記に5,000円加算

 

脳槽CTなんかもわれわれは行いますが、これは普通はやらないのでここでは割愛します。(ちなみに心臓の冠動脈CTはもろもろで40,000円くらいかかると思います。)

 

ちなみにMRI

3テスラ以上の機器で16,000円

1.5テスラ以上、3テスラ未満で13,300円

それ以外で9,000円

造影剤を使用した場合は上記に2,500円加算

 

です。さらに造影剤を使用した場合はその造影剤の代金もかかります。

造影剤の値段ですが、CTで使用するヨード造影剤は(量にもよりますが)イオパミロンなどで100mlあたり7,000~8,000円、MRIで使用するガドリニウム造影剤は先発品で14000-20000円くらい、ジェネリックでその半額くらいでしょうか。結構かかりますね。。。

 

造影CT検査を行う場合は血管の病気を見たい場合、そして腫瘍性病変をみる場合が多いです。

大きな交通事故などで血管損傷の有無を確認したい場合も使用しますね。基本的には造影剤を使用しないものより頻度は低いはずです。

 

画像診断管理料

これは放射線科の常勤医がいて、条件を満たす施設で加算されるものです。

 画像診断管理加算1を満たす施設では700円

 画像診断管理加算2を満たす施設では1,800円

が月1回かかります。加算2の方が施設の条件が厳しいです。

 

電子処理加算料

これはフィルムを作らない場合の加算、最近はフィルムレスになっていてDVDに焼くことが多いです。これは1,200円

 

コンピューター断層診断料

これは月1回、CTやMRIを撮影した日にかかります。4,500円です。同じ月で2回以上検査する場合は2回目以降はかかりません。月をまたぐ場合はまたかかります。

 

 

ということでこんな感じです。

例えば頭痛で初めてかかる病院で頭部単純CTし、他の病院へ画像をもって受診する場合、その病院が放射線科医がいない、64列CTだとすると

画像関係で、

 CT検査代 10,000円

 コンピューター断層診断料 4,500円

 電子処理加算料 1,200円

これに、初診料、紹介状(情報提供料含む)で

 初診料 2,820円

 紹介状 2,500円

が加わると、21,020円です。実際その3割負担だとすると6,306円になりますね。

 

 

ここで大事なのは、外来の支払いは画像検査の有無で大分変わるということですね。

故に、画像検査を多く撮るほうが病院は儲かる…のです。

 

来年度の保険点数など診療報酬改定では更に値下げするという噂もあり、病院は経営上どこで稼ぐか…ということをより気にするようになるわけですね。我々勤務医はいくら患者さんにお金のかかることをしても自分の給料には反映しませんので、そこまでこだわりはないと思うのですが。

検査が増えるような気がしてなりませんけど。

 

 

ちなみに今回は言及しませんでしたが、外来の診療に関しては特定疾患管理料などもありますので、人によってはもう少しかかりますね。

 

 

 

 

最後まで読んでいただきありがとうございます。

 

 

 

 

 

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医師の朝活

こんちには。

朝活といえば多くの方もどこかで聞いたことがあるかと思います。

 

仕事における朝活

基本的に我等の仕事では大体外来日は8:30または9:00から外来診察があります。それ以外では外科系であれば手術、内科系でも医師が参加する検査があったりと、平日の中で何もない日は1日あるかというくらいです。

 

何もない日といっても、例えば脳外科では手術や外来がないだけで、そういう日は救急車の当番や病棟の当番をやってることもあり案外暇にはなりません。

 

そして、朝早くからカンファレンスという…病院によっては会社の有識者会議くらい時間の無駄…な場合もありますが、そんな全員参加の時間があります。

 

つまり大体8:30以降は何かしらのルーチン業務に追われることになります。

 

担当患者さんの回診を夕方する先生もいますが、若いうちから朝やる方がいいです。その理由は、

 

①患者さんに何か動きがある(多くは状態が悪くなったとき)のは夜が多いため

②朝早くに指示をだすと、日勤帯の一番スタッフがいる時間にやってもらえるため、マンパワー的にも都合が良い(看護師サイドも助かる)

③朝早くに主治医と話す方が患者側の満足度も高まる

④夕方の回診では、昼間の業務で疲れているため質が落ちる、寛大さが損なわれる(イライラしやすい)

⑤外科系では待機手術をやっていると夕方は回診ができない可能性

 

などなどです。

 

私も、

 

7:00出勤

7:05-7:15 新規の入院や担当患者のカルテチェック

7:15〜回診、指示出し

8:30〜外来日 外来

           手術日 手術準備

外来、手術をこなす

16:30-17:00頃 回診、カルテチェック

18:30-19:00 仕事終わり、帰宅へ

 

というのがスムーズにいく日の内容です。

 

夕方の回診はなるべくするようにしています。

例えば手術で遅くなって、その時間にできなくても病棟には足を運びます。

昼間の当番の看護師から準夜勤への申し送りや、医師宛の指示があるからです。

そこをおろそかにすると帰宅した後に病棟から電話がかかってきたり、当直や当番医に迷惑がかかってしまいます。

 

 

いずれにしても、夕方は緊急手術や、日によっては講演会、勉強会、夜の付き合いなども入ることがあるため、大事なことは朝やる方がいいですね。

 

プライベートにおける朝活

これは医師に限らずといったところでしょう。

私は、筋トレやランニングなと朝(特に早朝)やるようにしています。

筋トレの音で子供起きてしまうことがありますし(夕方家では子供が迫ってくるのでできません)、ランニングでは朝の方が涼しく、車も少ないからです。

そして朝の運動は脂肪燃焼、体質改善、ホルモン的にも最高です。

 

早朝に起きて、まず食事をする。そしてその間はストレッチや仕事のメールのチェックを行い1時間程度だったらトレーニングを行っています。

 

前述の通り、夕方は手術や講演会などが入ることもありルーチン化が難しいので、朝しかないかなと思います。

 

 

デメリットもあります。

地方にありがちですが、朝早くから空いているジムが少ない…

 

anytime fitnessなど24時間空いているジムが近所にあればなんと素晴らしいことかと思ってしまいます。

 

自宅にバーベルなど用意すればいいのかもしれませんが、賃貸暮らしだと建物の耐荷重の問題もでてきますので、200kgくらいのバーベルをもってデッドリフトとか…できません。

 

筋トレをしているとそこそこ気分は前向きになりますし、多くのことは気になりませんが、そんな状態でも残った問題は…本当の問題なのでしょう。そしてしばしば自分だけでは解決困難です。

 

転勤、転居などには妻の許可という万里の長城並みのハードルがあります。

 

失礼しました。

 

 

 

今日はこの辺で。

 

 

最後まで読んでくださりありがとうございます。

 

 

 

 

5種類以上の内服は、本当に必要か確認しましょう〜ポリファーマシー(多剤内服)について〜

本日はポリファーマシー(多剤内服)という内容です。

(はじめに、本内容は個人的な見解を含みます。ご了承ください)

 

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近年、高齢者の多剤内服が議論になっています。厚生労働省でも高齢者医薬品適正使用検討会なるものが開かれておりガイドライン策定も進めているようです。

 

概して循環器系の薬は多くなりがちですが(それはしょうがない気もします)、高齢者にかぎらず、多剤になりがちな人の処方を見てみると、

・血圧の薬(高血圧に対して)

コレステロールの薬(高脂血症に対して)

睡眠薬(寝付けない、中途覚醒など)

・尿酸の薬(痛風予防のため)

・胃薬(ときどきある腹痛?)

・下剤(便秘の薬)

 

こんな感じでしょうか。

で、血圧は2剤になったりして…。

上記に加え、何らかの既往に対する再発予防の投薬が入ったりするわけですね。

ポリファーマシーは5剤以上と言われますが、上記のごとく生活習慣病関係がフルコースだと5剤は余裕で到達できます(上記に加え糖尿病の投薬も入るわけですから)

 

 

個人的な意見として、ポリファーマシーは悪性疾患や循環器疾患などを除けばあまり望ましくないと考えます。

 

上記になかで、まず切れそうなのは睡眠薬です。

睡眠薬デパスレンドルミンなど短期作用型といってすぐに効くものは1ヶ月の使用で半数が依存症になる可能性があるようです。

ベンゾジアゼピン(BZD)という種類の薬なのですが、これらは飲み始めて数週間〜数ヶ月で効かなくなりますね、大体。それ以降は依存が強くなるので患者さんも我々がやめるよう提案してもしぶる人も出てくるくらいです。

 

急にやめると離脱症状といって、不眠、いらいら、場合によっては痙攣することもあります。減薬していく方法もありますので、気になる方は主治医の先生に相談しましょう。イケてない先生はBZDの減薬のテクニックがありませんので精神科や神経系の医師がオススメです。

 

参考までに少し載せましょう。

 

 ★離脱症状は短時間作用性BZDが2~3日、長時間作用性が5~10日で発現します。

 ★BZD減量は4~8週かけ毎週5割ずつもしくは2週ごと10~25%ずつ減らしましょう。

 ★数種のBZDはジアゼパム1種にまとめましょう

    (レンドルミンデパス一緒に飲んでる人いませんか?)

 

上記は処方医向けの話し。

 

処方されている方の生活習慣ですが、

 ★不眠の人は睡眠制限しましょう

 ★大食いは避けましょう

 ★定時に就寝しましょう

 ★昼寝は避けましょう。

 ★寝室静かにしましょう

 ★TV・電灯、寝る前の携帯電話やパソコンも避けましょう

こんなところから意識するといいと思います。

 

さて、話を戻します。

高齢になり、いろんな病気にかかれば概して内服は多くなりいわゆるポリファーマシーになちがちです。

 

問題なのは、

複数の薬剤が不適切に処方されていたり、薬物治療で意図する効果が得られていない場合です。

 ・治療がエビデンスに基づいていない

 ・治療における害が利益を上回る

 ・薬物相互作用の問題:飲み合わせが悪い

 ・金銭面など内服の負担が患者の許容範囲を超えている

 ・他の薬の副作用を治療するための処方

などなどです。

 

数に関して言えば、

5−6種類以上で薬物相互作用も問題や転倒リスクが増えるという報告もあるのです。

これが10種類近くなってくるとさらにリスクは増えます。薬物相互作用に関してはほぼほぼなんらかあると思われます。

 

特に高齢者の場合、薬を分解・排泄する力が弱くなっていることもあり副作用自体が出やすいこと、そもそも体力・筋力低下により転倒リスクが高いことに加え、筋肉を緩める作用のあるBZD系の睡眠薬を飲んでいればさらにその危険性は高まります。

 

これは本当に個人的な見解ですが、

転倒による大腿骨骨折の数は、骨粗鬆症の薬が進歩するにつれ先進国では減少にあるなか、日本ではその傾向は乏しい印象です。海外に比べ、日本の方がBZD処方の多さ、ポリファーマシーがあるように思うのです。因果関係、無いとはいいきれないような気がします。

 

 

高血圧の薬を減らした後、偶発的に脳出血を発症した場合でも医者側が訴えられることもあり、なかなかこちらとしても薬を減らすよう患者さんを説得するのは勇気と根気と外来診療時間が限られていることもあり困難になってきています。

それもまた医療費が減らない要因にもなってきてるのですが。

ただ、不必要な薬を判断することは難しいことですし、薬を増やすより労力としても3倍以上かかるという個人的な感覚です。

減薬を提案する先生は良い先生かもしれません。

 

あなた自信の問題です。

本当にその薬が必要なのか改めて確認してみるのもいいかもしれませんし、機会があれば主治医に相談してみてはいかがでしょうか。

 

 

 

 

最後まで読んでくださりありがとうございました。