脳外科医もつの日常

30代、中堅?脳神経外科医の日々のつぶやき。医療、プライベート、趣味など気ままに書いていきます。

CT・MRI検査はいくらかかる?

こんにちは。

 

今回はよく外来である画像検査についてです。

 

まず、

  • 検査種類(CTかMRIか)と部位(心臓の場合は値段が高くなる)
  • 造影剤使用の料金
  • 画像診断管理加算料
  • 電子処理加算料
  • コンピューター断層診断料

が基本かかります。

そして、初診or再診料、他院へ画像を持っていく場合は情報提供料(2,500円)がかかります。

 

検査種類(CTかMRIか)と部位(心臓の場合は値段が高くなる)

CTはその機器により値段が違いますが、主に

64列以上のマルチスライスCT・・・10,000万円

16列以上、64列未満マルチスライスCT・・・9,000円

4列以上、16列未満マルチスライスCT・・・7,500円

造影剤を使用した場合は上記に5,000円加算

 

脳槽CTなんかもわれわれは行いますが、これは普通はやらないのでここでは割愛します。(ちなみに心臓の冠動脈CTはもろもろで40,000円くらいかかると思います。)

 

ちなみにMRI

3テスラ以上の機器で16,000円

1.5テスラ以上、3テスラ未満で13,300円

それ以外で9,000円

造影剤を使用した場合は上記に2,500円加算

 

です。さらに造影剤を使用した場合はその造影剤の代金もかかります。

造影剤の値段ですが、CTで使用するヨード造影剤は(量にもよりますが)イオパミロンなどで100mlあたり7,000~8,000円、MRIで使用するガドリニウム造影剤は先発品で14000-20000円くらい、ジェネリックでその半額くらいでしょうか。結構かかりますね。。。

 

造影CT検査を行う場合は血管の病気を見たい場合、そして腫瘍性病変をみる場合が多いです。

大きな交通事故などで血管損傷の有無を確認したい場合も使用しますね。基本的には造影剤を使用しないものより頻度は低いはずです。

 

画像診断管理料

これは放射線科の常勤医がいて、条件を満たす施設で加算されるものです。

 画像診断管理加算1を満たす施設では700円

 画像診断管理加算2を満たす施設では1,800円

が月1回かかります。加算2の方が施設の条件が厳しいです。

 

電子処理加算料

これはフィルムを作らない場合の加算、最近はフィルムレスになっていてDVDに焼くことが多いです。これは1,200円

 

コンピューター断層診断料

これは月1回、CTやMRIを撮影した日にかかります。4,500円です。同じ月で2回以上検査する場合は2回目以降はかかりません。月をまたぐ場合はまたかかります。

 

 

ということでこんな感じです。

例えば頭痛で初めてかかる病院で頭部単純CTし、他の病院へ画像をもって受診する場合、その病院が放射線科医がいない、64列CTだとすると

画像関係で、

 CT検査代 10,000円

 コンピューター断層診断料 4,500円

 電子処理加算料 1,200円

これに、初診料、紹介状(情報提供料含む)で

 初診料 2,820円

 紹介状 2,500円

が加わると、21,020円です。実際その3割負担だとすると6,306円になりますね。

 

 

ここで大事なのは、外来の支払いは画像検査の有無で大分変わるということですね。

故に、画像検査を多く撮るほうが病院は儲かる…のです。

 

来年度の保険点数など診療報酬改定では更に値下げするという噂もあり、病院は経営上どこで稼ぐか…ということをより気にするようになるわけですね。我々勤務医はいくら患者さんにお金のかかることをしても自分の給料には反映しませんので、そこまでこだわりはないと思うのですが。

検査が増えるような気がしてなりませんけど。

 

 

ちなみに今回は言及しませんでしたが、外来の診療に関しては特定疾患管理料などもありますので、人によってはもう少しかかりますね。

 

 

 

 

最後まで読んでいただきありがとうございます。

 

 

 

 

 

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