肥満とは?私が外来で勧めているダダでずぐ実践できるダイエット
肥満とは何か?その指標は?なぜ太るのか?そういったことをまず理解することが減量には大事ですよね。
前半は肥満の適宜、指標の話。後半にやせるためのちょっとしたコツについて話していきたいと思います。
さて、私はつきに2回外来をやっています。1つは常勤の病院での脳神経外科外来、もう一つは外勤先での脳神経外科・内科・外科・検診の外来です。
外勤先も名目上は脳神経外科ですが、小児・産婦以外は大体診させてもらっています。
いまは検診シーズンで検診結果をききにくる患者さんが多い時期です。
検診では採血、血圧、心電図、胸部レントゲンの他、男性でがPSAという前立腺がんのマーカー、眼底検査などを行います。もちろん検査項目は年齢や希望などで変わります。
また、検診を受ける人が記載するアンケートには一日の運動や飲酒量、喫煙量などの記載箇所もあり、時間がるときはなるべく細かいところまでみるようにしています。
検診表にはボディー・マス・インデックス Body Mass Index(BMI)と呼ばれる項目があります。
これは体重[kg]/(身長[m])2で算出され、標準は22、それを下回るほど痩せていると言え、逆に25をこえると肥満となります。
たとえは 体重60Kg、身長170cmの方は
60/1.7/1.7=20.76ということで標準の22に比べやや痩せている
となるわけです。
ちなみに日本肥満学会によりますと
「肥満症の診断基準 診断基準の骨子は、従来の肥満症診断基準を基にして新診断基準を検討しようというもので ある。すなわち、従来の基準はBMI ≧25 で 11 の肥満関連疾患(耐糖能障害、脂質異常症、 高血圧、高尿酸血症・痛風、冠動脈疾患、脳梗塞、脂肪肝、月経異常及び妊娠合併症、睡眠時 無呼吸症候群・肥満低換気症候群、整形外科的疾患、肥満関連腎臓病)のうち 1 つ以上の健康 障害を合併するか、またはBMI ≧25 で男女共にCTで測定した内臓脂肪面積が≧100cm2を有 する場合を肥満症と定義している。」
とあります。
ですが、検診でこられる方をみていますと、見た目にさほど太っているように見えない方でもBMI>25は結構いらっしゃいますし、みなさんが「スタイルが良い」と思う芸能人のモデルさんたちは公開プロフィールをみますにBMIは18程度やそれを下回る人が大勢います。
痩せすぎはよくないです。専門医としての立場から申し上げますと、女性の場合は生理不順になりやすいです。概して痩せている人は筋肉もすくないので、筋量を増やすといいと思います。痩せている人もじつはサルコペニア肥満・・・なんでことも。
話題を戻しますが、
痩せているよりは多少太っている方が長生きできるという意見もありますので、何事もほどほどがいいのでしょう。
ちなみに肥満は肥満でも、BMIが35を超えてきますと手術の際に麻酔で加算がつきますで、全身麻酔の値段が高くなります。
別の言い方をすればそれくらい太っていると全身麻酔も管理が難しくなってくる、危険が増えるともとれますので、ここまでいかないように気をつけましょう。
ちなみにBMI 35の体重は身長170cm、160cmの方でそれぞれ101kgと89.6kgです。あまり日本人にはいません。
さらに言えば世界保健機構(WHO)が定める病的肥満はBMI40です。
ここまでの強者は検診では月に1人もいらっしゃいません。
さて、ようやく本題です。
満腹感は食事をして20分くらいしないと得られません。
太っている人は概して早食いなのです。
噛む回数が少ない
左手にお茶碗を常に持ち、口の中にものが入っている状態で次に口に入れるものを箸で探している…
心当たりありませんか?
そんな人に有効なのは、箸置きを用意することです。
口の中に食べ物を入れたら、箸を起き、30回以上噛んでから飲み込みましょう。
それを習慣化するのに箸置きは効果的です。
もちろん箸置きでなくても、茶碗の上でもかまいませんが。
一口に30回以上噛むようにすると、結構疲れます。今まで食べていた量が食べられなくなるかもしれません。それでいいのです。
事実、箸置きを使う習慣のない若者にはあまりウケはよくありませんが、中年以降の方のなかには熱心に取り組み、たったこれだけで体重が減り、血圧やコレステロール値など改善する方も少なくありません。
太り理由は稀に遺伝や病気、薬剤の影響ありますが、ほとんどの方は
摂取カロリー>消費カロリー
の状態です。
肥満は万病のもと。
読んで下さった方の参考になれば幸いです。
最後まで読んでいただきありがとうございます。